今やドラッグストアやコンビニなど、どこでも手軽に化粧品が買える時代。ではみなさんは、その中から何を基準に選びますか?2年ぶりに新しく発行することとなった「COSME KiTCHEN JOURNAL」リニューアル最初の号なので、まずは私がオーガニックコスメを好きになったきっかけからお話したいと思います。
その日は朝からアパレルブランドの展示会を5件ほど回っていて、ようやく最後のブランドを見終えたのが夕方。さすがに疲れ果て、帰ろうと思っていたところに「こちらにも寄っていただけませんか?」と声をかけてくださったのがコスメキッチンのPRの方でした。当時、美容にまったく興味のなかった私は、とにかく帰りたい一心で(←すいません汗)一度お断りしたのですが「どうしても見ていただきたいんです!」という熱意に押されお伺いしたのがオーガニックコスメとの最初の出会い。30歳のときです。
渋々といった感じで(←本当にすいません滝汗)各ブランドさんの商品ブースを回り、お話を聞き……気付いたらなんと2時間! しまいには「あぁ楽しかった~!」とつぶやいている自分がいました。商品の説明や製品化するまでのストーリーがとにかく面白くて、30歳までノーメイクで過ごしていたズボラなこの私が、ワクワクさせられるものばかり。最初の疲れはどこへやら、むしろパワーチャージされてすっかり元気になり、ほのかな精油の香りにふわっと幸せな気持ちになっている……とても不思議な体験でした。
そのとき一番に感じたのは植物の力。オーガニックコスメに使われている様々な植物や精油がこんなにも身体に、そして心に癒しをくれるなんて知りませんでした。またその香りはリフレッシュできるような爽やかなものだけれど、ぐっと一気にギアを切り替えるのではなく「まぁ肩の力を抜いていこうよ」とそっと寄り添ってくれる感覚で、その優しさにもほっとさせられました。
ファッション誌の編集者として日々忙しく過ごしていたその頃の私は、深夜まで仕事をし、徹夜もしょっちゅう。休日となれば渋谷や代官山、表参道へ出かけ買い物をしたり、流行りのお店をリサーチしたり……トレンドのど真ん中で、置いていかれるまいと必死でした。そんな私の緊張や不安感をゆるゆるとほぐして「そんなに頑張りすぎなくても、そのままの自分でもいいんじゃない?」と問いかけてくれるようでした。その後、編集長となり「結果を出さなきゃ」と数字とにらめっこしている今の私にも、変わらず安心感を与えてくれる。オーガニックコスメはいつだって支えとなってくれるお守りのような存在です。
人は、他人に言わなくても、誰しもがいろいろな悩みを抱えているものだと思います。でも人に甘えることって結構難しかったりするから「今日もお疲れさま」と励ましてくれるコスメがあったらとても心強い。だからこそ植物の力を味方に、みなさんが毎日をもっと心地良く、そしてもっと“あなたらしく”過ごせたらと願うばかりです。