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このページでは、雑誌やメディアなどで、独特な表現とズバッと胸に響く言葉で、西洋占星術を発信されているジョニー楓さんより星読みについて教えてもらいます!
皆さんと一緒に学びながら解説するのは、ライターのモーリー。
悩めるときも健やかなるときも…“占い”を頼りに過ごしてきた私が思うに、その魅力は占うこと(知ること)で見えてくる未来と同じくらい、今の自分自身に向き合う時間を作るキッカケをくれることだと思っています。
星を読み、自分の明日(未来)を見つめることは、今までよりも少し肩の力を抜きながら、どこか逞しく、軽やかに日々を過ごすことへ繋がっていきます。
解説BOOKを通して、占星術をおこなう上で大切な基本素材や仕組みなどを、一つ一つ丁寧に学んでいきましょう。
ー STEP4⑧【10の惑星:土星】の解説
⚫︎地球(EARTH)から近い順にみてみよう
月:MOON(28日)
水星:MERCURY(90日)
金星:VENUS(225日)
太陽:SUN(365日)
火星:MARS(2年)
木星:JUPITER(12年)
土星:SATURN(29年)
天王星:URANUS(84年)
海王星:NEPTUNE(165年)
冥王星:PLUTO(249年)
10個の惑星たちは各々のスピードで螺旋状に上へ向かって動いており、上記の( )内の通り公転周期があります。
◆天王星 URANUS
『 私は解放する 』
公転周期:84年
年齢期:70〜84歳
ルーラー:水瓶座
キーワード:
独創性、オリジナル、発明、革新的、覚醒、解放、個人主義、未来、集団を超える
独裁的、反抗的、エキセントリック、逸脱した、風変わりな、信頼できない
―私たち個人を解放する力
水瓶座のルーラーである天王星は、私たちのユニークな個性や、過去や限界からの解き放つ能力を示します。
これからお伝えしていく、天王星、海王星、冥王星は「土星外惑星」と呼ばれます。古典的な占星術では、天体は土星までしか認識されておらず、天王星が学者によって発見され活用されるようになったのは戦後以降なのです。
制限を促し集団的な活動をする土星をルーラーにもつ山羊座が定めていた世界を、流動的で縛られることを嫌う天王星をルーラーにもつ水瓶座的な世界感がぶっ壊して行く、というかなり革新的なことだったそうです。
この革命的な出来事からも読み取れるように、天王星は土星の限界から“解放”することで、古いものを一掃し新しい世界をもたらした「偉大な覚醒者」と名付けられました。
土星と天王星を比較しながら天王星の意味を考えてみましょう。
土星(山羊座)は地エレメントであり、定まった空間の中、今の目の前にある現場での活動を意味します。一方、天王星(水瓶座)は風エレメントで流通性を意味し、限られた場所に縛られることなく、もっと広い範囲へ広がっていくことを示しています。
土星が日本社会や東京というローカルに限定した中で活動することに比べ、天王星は地域を超えて、また国家などの垣根を超え、広くすべてに共通する原理を生きようとするのです。制限や壁、お決まりを超越し、ぐんと広い価値観や思考で物事を捉える天体ということですね。
ある地域で正しいことであっても、別の地域ではまるっきり悪とされていることもありますよね。一つの価値観にとらわれず、その場から離れて客観視することの必要性を天王星が担っていると言えるのではないでしょうか。
人間関係に置き換えると、その人の立場やジェンダー、年齢、生まれや育ちという枠を度外視し、意思やセンスなど、感覚的なものが合えば誰とでも繋がっていくという感じです。
でも、土星側から見るとその場のルールに従わない自分勝手な人、という風に思えるかもしれません。しかし、逆に天王星側からすると偏った狭い世界にいるつまらない人なのです。
分かっているつもりでしたが改めて、正義も理論も相対的なものに過ぎず、どちらかに偏ることなく過ごしたいものですね。
―天王星×星座でみる時代の流行
2023年11月現在、天王星は牡牛座にいます。
牡牛座というと、ナチュラルな美しさや五感などというピュアな美意識を持つ星座です。そんな牡牛座に天王星がいるということは、牡牛座的な感覚からぐっと離れ全く違う視点から美意識を捉え、向き合っていると読めるかもしれません。
韓国ビューティーに始まり、日本では年齢や性別を問わず空前の整形ブームが進むなど…これはSNSやメディアの発展と相まって、予想を遥かに超えて起きた時代の流れのように感じます。
このように、私たちに大きな影響を与えるのが天王星であり、天体としてはゆっくりな動きであるものの、強い遠心力で動いているからこそ、その影響は爆発的なアクションであることが多いのです。
例えば、天王星が牡羊座へ移動する直前に東日本大震災が起き、言葉にできないほど衝撃的なことを体験をすることになりました。
そこから次の星座へ移動するまでの2010〜2018年の間には、それまでテレビ一択だったメディアはスマートフォンやSNSなどがかなりのスピードで発展。私たちの生きる日常のベーシックが一変し、一気に広がっていったというのも記憶に新しいのではないでしょうか。
もっと昔へ遡るならば、蟹座に天王星が入った時は家族の在り方がガラッと変わる核家族化が始まり“団地”が登場。獅子座に入った時にはテレビが登場し人々の娯楽に変化が起き、乙女座に入った時には、福利厚生など雇用形態が革新的に変わりました。
少し飛ばして山羊座に天王星が入って昭和が終わったり、水瓶座に天王星が入ってインターネットが普及したり。
ただ、一方でそれまで頑張ってきたことを一瞬で“無”にしてしまうような変革をもたらすのも天王星です。
前述にある震災の影響もそうですが、
例えば、長らく続いた江戸時代が、明治に変わることで、それまで重要だった幕府や侍が一瞬で無用の長物と化した変化などは凄く天王星的と言えます。
近年だと、長らく続いた紙媒体から、Web媒体への移行とか。
進化の一方で容赦なく今を変える一面が天王星にはあるということを忘れずにいてください。
このように、時代の象徴となる流れにかなり影響を与えるのが天王星なのです。
世の中に起こるトレンドや、良くも悪くも大きな動きには必ず天体の動きが関連しているということが、今までになく実感できたように思いますし、やはり興味深い…ですね。
そして次に天王星が双子座へ移動するのは、2025年7月です。
きっと私たちの予測できないような変化が起こるかもしれない、でも怯えて待つのではなく、変化するためのチャンスと捉えていけたらいいなと思います。
大きな規模感での変化が起こるということですから、新しさの彼方には何があるか?と進化するためにその波を捉えること、楽しむことへ意識を向けていきましょう。
きっと大丈夫ですよ。
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次回は、〈海王星〉の解説になります。
深まる天体への理解を楽しみに、これまでの解説を振りかえってみてもいいかもしれませんね!
次回もお楽しみに。
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⚫︎Write&Edit