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Kaoru Saito's Column

“頑張りすぎて、辛くなっている人”
にこそ贈りたいのが、
「流汗悟道」という言葉の力!

必死に頑張っている人に、あるいは頑張りすぎて辛くなっている人に、「頑張って」と言ってはいけない……これはもはや揺るがぬ常識だ。これ以上頑張らないといけないの? まだ足りないの? とのプレッシャーを与えてしまうから。そしてできれば「もう頑張らなくてもいいよ」と言ってあげるべきなのだと。

でも周りがどんなふうに言おうと、頑張る人は頑張らずにはいられない。頑張らないと気がすまない。止むに止まれず頑張っている人は、のんびり休んだりすることができないからこそ、辛くなるわけで。じゃあどうしたら良いのだろう。実はそこで出会うべきが、「流汗悟道」という言葉なのだと思うのだ。

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コスメキッチンがこの言葉を今年のスローガンとした時、なぜなのだろうと考えた。そもそもが、コスメキッチンの提案に自然に気持ちが引き寄せられてくる人の多くは、日ごろとても頑張っている人なのだと思う。きっと頑張りすぎてしまうから、自分を癒してあげたくて、ここに来るのだろうと。すでに充分に頑張ってる人たちに向けて、コスメキッチンはなぜこの言葉を贈るのだろうと、一瞬不思議に思ったのである。

でもわかったのだ。コスメキッチンのメッセージにはいつも深い思いと特別な癒しの力がある。充分頑張っている人に対し、「頑張らなくていいよ」というのではなく、この言葉を贈ることで、大切なことを気づかせたかったのではないか。あなたはもう既に1つ高い位置にいること。既に何かを達成していることを。

「流汗悟道」……人は汗を流して初めて、大切なことを知る。例えば多くの人の助けを受けて生きていることも、何かに対し一生懸命に取り組まなければ知り得ぬこと。怠惰なままでは、人の心や世の中の道理も理解できないと教える言葉。 日常生活の中ではまず出会うことのない難解な言葉だ。でもこんなふうに、人が生きていく上での本質を突く重要な言葉に直接出会うと、何か目の前がさっと明るくなる。人生の要点に気づかされ、ある種の境地に導かれるからだ。そこまでの力を持つからこそ、言葉は贈り物となのである。

頑張りすぎて辛くなる人は、おそらくあまり達成感がないのだろう。頑張りにはどこまでと言うゴールがないから。ゴールのない道を延々と走り続ければ、誰だって身も心も痛んでしまう。でもたとえ具体的な目的を果たしていなくても、少しずつでも前に進んでいる自覚は持つべきなのだ。中継点にすぎなくてもいい。また次の高み、次のと高みへと上っていけばいいのだから。ゴールは無くても、いくつかの中継点を経ることで、自分がどこまで前進してきたかは明快になる。

そして、こういう言葉に出会った時こそその中継点。おそらくあなたは「流汗悟道」と出会った時、ホッとしたはずだ。私は間違っていなかったと思ったはず。自分の中のモヤモヤがスッと消え、心身が浄化されたはずなのだ。だから少しだけ勇気が出る。それが達観。1つの悟りが開けた証。大丈夫。あなたの頑張りは確かな形になっている。たとえ誰も褒めてくれなくたって、ちゃんと人生における成果になっている。あなたの中で魂レベルを高めている。それに気づかせてくれる「流汗悟道」は、きっとこう聞こえるはず。「本当によく頑張っているね、お疲れ様」と。

Kaoru Saito Kaoru Saito

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